授業でもっとクリエイティビティを促進するための19のアイデア

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カリキュラムに従い、生徒の両親の期待に応え、日々の授業をこなしていくという中にあっては、教師にとって、授業の中でクリエイティビティを育むための時間を捻出することが難しいという場合もあるでしょう。そのような限られた時間の中では、ついつい『クリエイティビティがそんなに大切か』と考えてしまいがちです。

しかし実際のところ、クリエイティビティは大切なのです。クリエイティブに授業を行うクラスは他とは違って見えるだけでなく、生徒たちの体感も異なるものになるのです。生徒たちはよりアイデアを出すようになり、型に嵌まらない考え方をするようになり、問題の解決にイノベーションを働かせ、学習効率も非常に高くなるのです。

Canvaは、毎日のように数百の学校関係者と話をする機会を持っています。そうした中で、クリエイティブな考え方と学習が授業にいかに取り入れられているかということに常々驚かされるのです。そうした19のアイデアを、一緒にご覧頂きましょう。

01. 視覚的に整理できるようにする

情報を反芻することで、より深くそれを吸収できるようになります。その上で、その内容をよりクリエイティブに、かつ文脈と照らし合わせて理解することが可能となるのです。学んだことを振り返るようなエクササイズを、視覚的効果を組み合わせて行うことで、何を学ぶことができたかということをクラス全体で共有することもできるようになります。

Creativity in the classroom

ここで紹介されているマインドセット・モーメントのボードは、こうした取り組みのひとつの形です。学んだことや『考え方として変わったこと』をボードにピン留めしてもらうようにすることで、自分の学びを振り返る機会とすることができるのです。

Creativity in the classroom

そしてこのテクニックは学校の中限定のものではありません。例えば上の画像は、TEDxSummitの掲示板なのです。

02. 手に取っての学び

ベンジャミン・フランクリンは、「言われても忘れる。教えられれば覚えていられるかもしれない。一部にしてくれたなら学習する」と言いました。実際に体験を通して学ぶことで、既存のやり方にクリエイティブな捻りを加え、生徒の関心をより高めることもできるでしょう。

以下、インスピレーションのための3つのアイデアをご紹介します。

  • 国語:『家でテキストを読んでくるように』と言うのではなく、グループでテキストを読む機会を設け、全ての生徒が少なくとも一度、その日の『音読担当』になるようにしましょう。
  • メディア/デザイン:『実世界で役立つこと』を学ぶ場合、可能であれば理論部分を省略して、実際のことの学習に取りかからせましょう。例えば、ウェブデザインの基礎を教えるといったことをするよりも、何か興味のあることについて実際にサイトを作らせるようにするといった具合です。
  • 数学:例えば速度についての授業をするなら、紙飛行機を作らせて、その速度を計算させるというようなことを試してみるというのはどうでしょうか。

03. クラスのレイアウトは柔軟に

教室という場所では、グループセッションやプレゼンテーションなど、様々なアクティビティが行われます。そうしたアクティビティに対応するため、席の位置などについてはできるかぎりフレキシブルにしておくのが良いでしょう。

Creativity in the classroom

Teach Thoughtによれば、グループテーブルを設置することが重要であるとされています。これにより、必要に応じて、他の生徒を邪魔することなく、生徒は集まって会議をすることができるようになるのです。

クラスのレイアウトについては、色々なパターンを試してみると良いでしょう。重要なのは、様々なアクティビティに対応できるようにするという点のみです。

04. 意外な教材を使う

教科書や指導要綱は確かに便利ですが、時には意外なものを使って勉強をすることで創造力を刺激し、より積極的に授業に参加してもらうこともできるでしょう。例えば、こんな教材はどうでしょうか。

  • TEDトーク:生徒の創造性を発揮させる上では、リーダーやロールモデルが重要になります。そういった意味で、TEDトークは非常に参考になるでしょう。TEDのサイトから様々なトピックを確認できるので、自分のクラスの授業に合ったものを選べばOKです。
Creativity in the classroom

  • これまでにない授業計画を立てる:インターネットとソーシャルメディアが台頭する時代にあって、ビジュアルコミュニケーションは他のあらゆるリテラシーと比べても非常に重要なものとなっています。そこでCanvaでは、プラットフォーム上でビジュアルコミュニケーションを通じてトピックを学ぶことのできる様々な学習計画を用意しています。
Creativity in the classroom

  • ポッドキャスト:ポッドキャストではほぼあらゆるトピックがカバーされています。様々なアイデアやインスピレーションを感じることができるでしょう。

05. 意見交換を活性化させる

教師として、無駄話や私語を慎むように指導するのは難しいものです。しかし一方で、意味のある意見交換を促進することで、新たなアイデアを発信したり、意見を口にしたりする機会を与えることもできるのです。

また、意見交換やディスカッションを促進することが生産性の向上に繋がる理由としては、以下のようなものがあります。

  • その題材に対して、生徒がクリティカルシンキングをするようになる。
  • 他の生徒の意見を聞いてそれについて別方向から考えるという取り組みになる。
  • 互いに自分の意見について見直す機会となり、知的かつ建設的に意見交換ができる。

こうした時間を設ける場合、例えば授業終了前の10分間をそういった復習の時間として充てても良いでしょうし、またはグループの代表にグループとしての意見をクラス全体に発表してもらったりすることで得られる場合もあるでしょう。

Creativity in the classroom

06. ヒエラルキーを作るのではなく、共に学ぶ空間を生み出す

共に学ぶことのできる空間を作る個で、生徒は自分自身を『教師に隷属するもの』ではなく『知識を共に身につけていく仲間』として認識するようになります。席によって授業の受けやすさに違いが生まれないようにしって、全ての生徒が学びの中心となるようにしましょう。

例えば復習やブレインストーミングなど、異なる学習プロセスについてそれぞれゾーンを作り出すことで、より従来とは違う学びの構築を生み出し、維持することができます。英語版ですが、以下の動画が参考になるかもしれません。

07. もっと色を使う

授業の中に色を取り入れるのが有効なのは小学校だけではありません。クリエイティブに、かつ意外な形で色を取り入れていくことに挑戦していきましょう。

色は、生徒が情報を吸収し、新たなコンテンツを学ぶ上で非常に強力なツールとなります。ノートを取らせるとき、普段から色をたくさん使うように指導するのも良いでしょう。その場合の情報吸収効率に、あなたもきっと驚くはずです。

Taking Notes

08. 課題の"やり方"を固定しない

課題を与えるときには、それにどのように取り組むかをこちらからひとつに指定しないようにすることで、課題の楽しみ方を自身で見つけてもらうこともできます。自発的に課題に取り組むことで、クリエイティビティを発揮させることもできるのです。

例えば、人種差別や社会適合をテーマにした本を読んでもらうということを想定しましょう。このとき、ありがちなようにエッセイを書いてもらうのではなく、プレゼンテーションやドキュメンタリーの作成、スピーチによる発表など、いくつかの選択肢を与えると良いでしょう。

09. ユーモアを忘れずに

クリエイティビティを発揮させる上では、ユーモアがある環境がとても重要です。ポップカルチャーを参考にしたり、冗談を言ったり、学ぶ上で役立つちょっとしたジョークをストックしておいたりすると良いでしょう。Laura Davisも、チームビルディングの環境にユーモアを取り入れることで、互いに笑い合えるような、ちょっとした失敗を気にしなくて良いような環境が生まれるとしています。

10. 「ちゃんと見ている」ということを伝え、報酬を与えること

クリエイティブな学習プロセスにおいては、何らかの達成や成功を認めてもらえることがとても重要な意味合いを持っています。クラスで分かりやすいように成功に報酬を与えることで、それがインセンティブになり、誇りを持って更に活動に邁進するように動機付けできるでしょう。

11. 日記的に、教室の動画を撮る

クリエイティブなマインドセットとは、学習プロセスが決して終わらないということを分かっているということです。この意味では、授業風景などを撮影しておいて、生徒自身の学習プロセスを振り返らせることも効果的でしょう。

動画撮影の中で生徒に投げかける質問としては、例えば以下のようなものが考えられます。

  • 今一番楽しいことは何か。
  • 今すぐに対処するべき課題は何だと感じているか。
  • この一週間、あなたの学びを助けてくれた人は誰か。

このように記録を残すことは、学習プロセスにエモーショナルな要素を加えることにもなります。学ぶことについて、より互いに団結感を得ていくことにも繋がるのです。

12. タイムライン上でゴールを明確にする

生徒に自分で目標設定を行わせることで、そのモチベーションを飛躍的に高めることができるようにもなります。こういった場合の目標はプロジェクトについて決めてもらっても良いでしょうし、学期別に決めても良いでしょう。しかし、常に現実的な目標であることが重要です。学習による到達点について生徒がはっきりとしたビジョンを持っていることで、よりその到達点に辿り着くためにクリエイティブなソリューションを生み出すことを促せるのです。

Setting Goals

13. モチベーションを高めるポスターを貼る

授業風景の中にモチベーションを上げるような引用句やポスターを取り入れることで、生徒がやる気を出すことに繋がる場合もあります。例えばこの記事を参考にして、モチベーションを高められそうなものを印刷して貼り出すというのはどうでしょうか。

14. チームビルディングを練習する

チームビルディングを実践していく上で最も重要なのは、この取り組みには正解や間違いというものがないということです。ここで重要なのはそれを行って行く上での戦略であり、協力系のゲームを通じて、クリエイティブシンキングやコミュニケーションに基づいた意志決定を、共に行っていくことができるようになるでしょう。

このプロセスを通じて、他のチームメンバーとの関係性の構築を学び、そうした中で苦労しながら失敗もして、最終的に何とか問題を解決することもできるようになります。

15. デザインシンキングを取り入れる

クリエイティビティやイノベーションなどを学校で教えるためのフレームワークとして、デザインシンキングのプロセスが用いられることもあります。複雑な問題を、様々なステージにおいて分解して考えることを促すといったものです。

Design Thinking

こうしたデザインシンキングを授業に取り入れたら、その後にどのように問題を解決したかという振り返りの時間を設けるのも良いでしょう。その際には、何が一番課題だったか、何が一番難しかったか、どの時点で最も進捗があったか、成功があったか、といったことを訊ねると良いかもしれません。

生徒自身の取り組みについてクリティカルシンキングを用いて考えるように促すことで、クリエイティブに考える能力が育ちます。これにより複雑な問題を理解して解くことに慣れさせることもできるのです。

16. 様々な文化を取り入れる

様々な視点から物事を考えられるように生徒の能力を伸ばすのも、型に嵌まらない考え方を育む上で重要です。

Different Cultures

様々な文化や考え方があるということに授業の中で気付かせるには、例えばこんな方法があるでしょう。

  • 教室にあるものを、別の言語でラベリングする。
  • 他の文化の休日とその起源を祝う。
  • 文化の違いについて説明しているような教材を用いる。

17. 学習が進まない生徒と学習が進んでいる生徒をペアにする

リーダーシップを発揮させることでクリエイティブな能力を伸ばすこともできます。何かについて深く理解している生徒に、他の生徒へのサポートをタスクとして与えれば、よりクリエイティブにそのタスクをこなそうと考えてくれるでしょう。

18. 出来の良い生徒には特別な課題を与える

授業の内容をよく理解している生徒には、クリエイティブに考える必要のある追加課題やプロジェクトを担当させましょう。すると、次のようなメリットがあるかもしれません。

  • より速く学習できるようになる。
  • 問題をより迅速に発見し、解決、それに基づいた行動を取ることができるようになる。
  • 抽象的なアイデアを処理し、より高次の概念と結びつけることができるようになる。

こういった特別な課題は、通常の課題よりも自由度の高いものであることが望ましいでしょう。課題における目的は明確でなければいけませんが、それをどのように達成するかは、生徒のクリエイティブ性やクリティカルシンキングの能力に任せるのです。このようにすることで、自ら課題に取り組むという姿勢を育むことができ、その上で得られる達成感や報酬がより身にしみて感じられるようにすることができます。

Extension projects

19. 成功した人を祝う

何らかを達成した生徒に、その成功を誇りに思わせることで、将来的にはより速く学習し、そして自分に厳しい態度を貫くことができるようになります。こういった成功については、ただ『よくできました』の判を押すだけではなく、その生徒の目標設定の際に、その成功を祝うためのセレモニーを企画するくらいはしても良いでしょう。

あるいは、年間のアルバムや卒業アルバムなどを作る際のために、特別な写真をストックしておくのも良いでしょう。そういったアルバムの中に、『〇〇で活躍した人』や『〇〇の偉業』といったようなコーナーを設け、その写真を使うのです。

授業風景を、もっとクリエイティブに

教室というのは、あらゆる生徒にとって学びの中心となる場です。そういった場であるからこそ、クリエイティビティが光るような場所でなければいけません。そしてそれが可能であるというのは、教師としての特権とも言えるのです。

デザイン作成の切り札