誰でも簡単にデザインを作成できるオンライングラフィックツール、Canva(キャンバ)。ポスターやチラシ、ロゴ、プレゼンテーション資料、名刺、SNS投稿画像、YouTube動画など、あらゆるデザインを作成できます。
特に、POP、ポスター、チラシ、カタログなどの販促物も自分で作成できるため、個人事業主やビジネスパーソンには欠かせないツールでもあります。Canva内には、デザインに無料で使える写真やイラスト素材が豊富に揃っているので、素材に困ることもありません。
しかし、無料で使えると言っても「商用利用をしても問題はないのだろうか」と心配に思う人もいるかもしれません。本記事では、Canvaで作成したデザインの商用利用が可能かどうか、さらに商用利用する際の注意事項について解説します。
Canva(キャンバ)とは、無料で使えるグラフィックデザインツールです。デザイン初心者でも簡単にプロ並みのデザインが作れるツールとして、世界中で人気を集めています。
Canvaの最大の特徴は、プロのデザイナーが作成したクオリティの高いデザインテンプレートです。ポスターやチラシ、ロゴ、プレゼンテーション資料、名刺、SNS投稿画像、YouTube動画、バーチャル背景など、幅広い用途に対応したデザインテンプレートが豊富に揃っています。
クラウド型ツールなため、パソコンのブラウザだけでなく、タブレットやスマホアプリからも使用が可能です。そのため、いつでも好きな場所で気軽にデザイン作成ができます。さらに、Canvaのテンプレートは、ドラッグ&ドロップ操作で簡単にカスタマイズができるため、デザインツールに慣れていない人でも直感的に操作ができます。
「全ての人がどこからでもデザインで輝けるようにすること」をミッションに、オーストラリアのシドニーで創業したCanvaは、世界190ヶ国にユーザー層を拡げ、現在は月間6000万人(2021年8月時点)のアクティブユーザーを有しています。日本では2017年よりサービスを開始し、日本のユーザー向けのテンプレートやコンテンツを急速に拡大しています。日本語のフォントも充実しており、プロ品質のマーケティング素材やブランディング素材を誰でも簡単に作成できます。
Canvaには、無料プランとは別に「Canva Pro」と呼ばれる有料プランがあります。2つのプランの違い、そしてそれぞれのプランがどんな人におすすめなのかをご紹介します。
Canvaでは、世界中の人がデザインで輝けることをミッションにしているため、基本的なデザイン機能やグラフィック素材を無料で提供しています。そのため、無料プランでもデザイン作成を楽しめる素材と機能が十分に揃っています。無料プランは、仕事やプライベートで気軽にデザインを作成したい人におすすめです。
Canvaが提供するプレミアム機能と素材に無制限でアクセスできるのが、有料プラン「Canva Pro」です。Canvaを高頻度で使う人、チームでデザインを作成・管理したい人には、Canva Proがおすすめです。Canva Proは月額1500円ですが、1つのアカウントを最大5名まで使えるため、家族や友人、仕事仲間と一緒に使うとよりお手頃な価格になります。Canva Proには30日間の無料トライアルもあるので、気になる方はまず無料トライアルをお試しください。Canva Proでは、無料で使える機能や素材に加えて、以下をご利用いただけます。
では、ここからは本題である「Canvaで作成したデザインは商用利用できるかどうか」について解説します。結論からお伝えすると、Canvaは「商用利用可能」です。プランに関係なく、Canvaで作成したデザインは商用利用が可能で、クレジット表記も必要ありません。
無料プランで利用できるテンプレートや素材は、そのまま無料で商用利用が可能ですが、無料プランのまま有料テンプレートや素材を使う場合には、支払いが必要です。
無料プランのユーザーが有料コンテンツをデザインに使用すると、透かしロゴ(ウォーターマーク)が入っているのはこのためです。透かしロゴを削除したい場合は、素材単体の値段(1ドル〜)を支払ってライセンスを取得する、またはCanva Proに登録する必要があります。
一方で、Canva Proユーザーであれば、どの素材を使っても透かしロゴが入ることはないため、Canvaにあるテンプレートや素材が無料で使い放題です。
では、具体的にどのような商用利用が可能なのでしょうか?以下は、Canvaで許可されている商用利用の一例です。
商用利用が可能なため、ビジネスシーンでも安心して使えるCanvaですが、使い方によっては一部制限があります。ここでは、Canvaで許可されていない使い方について紹介します。
上記の通り、Canvaのテンプレートや素材は第三者に販売または配布することは禁じられています。これは、Canvaのテンプレートや素材の作成者が著作権を所有しているため、著作権侵害に相当するからです。
一方で、Canvaクリエイターであれば、ユーザーがCanvaの編集画面エディターに戻る仕様である場合に限り、オリジナルのCanvaテンプレートを販売することができます。Canvaクリエイタープログラムの詳細についてこちらをご覧ください。
前述した通り、Canvaで作成したデザインは商標登録ができません。特に、Canvaのロゴテンプレートを使ってロゴを作成した場合には、商標登録ができないので注意が必要です。
そもそも、商標登録をするロゴマークは、固有のデザインでなければなりません。Canvaのテンプレートや素材は、誰でも使うことができるため、Canvaの素材だけでロゴを作成すると、他の人と同じようなロゴデザインになってしまう可能性があります。そのため、無料であっても有料であっても、Canvaの素材で作ったロゴは商標登録することはおすすめしません。
しかし、Canvaの素材でも、四角形や丸などの一般的な図形や線を使ってロゴを作成した場合は、商標登録をすることは可能です。また、オリジナルで作成したロゴデザインをCanvaにアップロードして、Canva上でフォントを追加してロゴを作成することも問題はありません。
Canvaのロゴテンプレートは、あくまでもデザインの参考程度として使い、オリジナルのロゴを作成して商標登録するようにしましょう。
Canvaには、音楽などのオーディオ素材もあります。オーディオ素材は、SNSやYouTube動画に追加して編集ができるので、大変便利です。特に、Canva Proのオーディオ素材は、YouTubeなどのオンライン広告に使用できます。一方で、テレビやラジオ、映画、ポッドキャスト、ビルボードなどのメディアで流すようなCM動画には使えないのでご注意ください。
また、Canvaの有料オーディオ素材を使った動画であっても、ライセンスを検証していなければ、YouTube、Facebook、Instagramなどに投稿したときにコンテンツIDの申し立てを受ける可能性があります。
コンテンツIDの申し立てを受けないようにするためには、投稿した動画コンテンツのライセンス所有者であることを認めてもらう必要があります。YouTubeでのIDコンテンツの申し立てを回避する方法についてはこちらをご覧ください。
個人・商用利用が可能で、クレジット表記が必要ないCanva。ルールの範囲内であれば、自由にデザインを作成して、あらゆるシーンで使うことができます。
Canvaのテンプレートや素材は、皆さんのクリエイティビティを刺激し、アイデアを形にするためにあります。アイデア次第で、テンプレートや素材の使い方は無限大です。
ぜひ、Canvaを日々のデザイン制作にお役立てください。
Q. Canvaで作成したデザインは商用利用可能ですか?
A. はい、個人・商用利用ともに可能です。ホームページやSNS投稿など、マーケティング素材としてお使いいただけます。一方で、Canvaの素材(写真・音楽・動画など)を無加工の状態で、販売、再配布、クレジットの取得を行うことはできません。Canvaのロゴテンプレートを使って作ったロゴマークは商標登録できませんのでご注意ください。
Q. 商用利用するときはクレジット表記が必要ですか?
A. クレジット表記は必要ありませんが、任意での記載については歓迎いたします。
Q. Canvaで作成したTシャツなどのオリジナルアイテムを販売できますか?
A. はい、Canvaで作成したデザインをTシャツやマグカップに印刷して販売できます。その際は、素材を組み合わせたオリジナルのデザインを必ず使用してください。Canvaの写真素材を無加工のまま印刷した場合は販売できません。
Q. 有料テンプレートや素材の見分け方を教えてください。
A. 有料テンプレートや素材の場合、カーソルを合わせると右下に「¥有料」マークが表示されます。無料と書かれているテンプレートや素材は、無料でご利用いただけます。
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