一瞬のインパクトが命!行動に繋げる、イベントのフライヤー作成に必要な「文章術」と基本情報の書き方

イベントフライヤー作成

ここ数年の間に、SNSでも気軽にイベント情報を発信できるようになり、各地でイベントの開催が可視化されています。ネットで発信するイベント情報は、届けるスピードの速さと情報の探しやすさがメリット。フライヤーを活用するならば、実際に手に取れる距離感の近さから地域の人たちとの密着度を深めたり、親近感が生まれやすくなります。またSNSやブログにフライヤーのデータを掲載することも可能ですから、今やフライヤーは印刷物だけでなくWebでの利用価値も高まっています。

自分好みのイベント情報を探すとき、まずはタイトルに目がいきませんか。さらにその後、デザインや写真を見て文章を読み、トータルの世界観から自分に必要な情報なのかを判断しますよね。

特にイベントの開催は、基本1回限り。または一定期間で終了します。ショップのフライヤーとは異なり、継続して活用できず、期限を経過すると残念ながら処分せざるを得ません。だからなおのこと、一球入魂のように1枚のフライヤーに熱いメッセージ性を込めて、興味をそそるインパクトと伝わりやすさ、イベントの世界観をイメージしやすいフライヤーを作成しましょう。今記事では、メッセージ性を追求したイベントのフライヤー作りにおける「文章術」を紹介します。

ひと目見た瞬間に「引きのある」イベントタイトルの考え方

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膨大なイベント情報の中から探し出してもらうのは、至難のワザです。そこで、最初に目にするであろう「イベントのタイトル付け」が、ユーザーを惹きつける最初の決め手になります。ある種のインパクトと、興味をそそるメッセージをいかにタイトルに込められるのか。紙のフライヤーは、いかに手に取ってもらえるかが勝負どころです。

例えばですが、開催場所の「地名」やイベントの「ジャンル」を入れ、参加すると「何を体験できるのか」がひと目でわかると伝わりやすいですよね。講座やワークショップであれば、初心者向きや上級者向きなど、ターゲットのレベルを明確にすると参加者が判断しやすくなります。

また、漢字・ひらがな・カタカナ・英語を上手く使いわけて、最も目を引く言葉や語呂感を組み合わせながら重要なキーワードを絞り込みます。どのようなキーワードをチョイスするのかでイベントの印象はがらりと変わるので、特徴をぎゅっと絞り、ありきたりでない独自性を放つピンポイントな言葉を選び出しましょう。

参加者が自分事化できるような「興味を引くキーワード」をタイトルに

1. ジャンルをカテゴライズする

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どのようなジャンルのイベントなのか、特徴を掴んでキーワードを絞り込みましょう。教養や学問を意味するカルチャーであれば、「音楽、美術、文学…」など大きなカテゴリの括りがあり、さらに音楽に絞り込むと「ロック、ポップ、レゲエ、クラシック…」へと分類され、ロックひとつを取ってもさまざまな種類が存在します。細かい描写のジャンル分けができるとターゲットを明確に絞り込め、そのターゲット層に響くキーワードが浮かび上がってくるはすです。

2. イベント運営者や関係者の特徴をあぶり出す

イベントの内容にもよりますが、イベント運営者や関係者はどのような人たちなのかを知ることで、その活動や思考に共感した人たちの参加意欲が高まります。自分たちが何者であるのかを明確に示すと、その先のストーリーに面白みや楽しさを見出してくれるようです。

「20代読モ女子が企画!」

「起業家1年目の新米主婦が~」

「仏料理シェフが語る○○市の食文化」

上記は、2つ以上のキーワードが入っています。「起業家1年目の新米主婦」に限っては、「起業家+主婦+新米起業家+新米主婦」と4つの意味を込められます。ひと言で語ると自分たちは何者なのかを言語化するたけで、興味だけでなく安心感も提示でき、これは一般人でも可能な表現です。「○○大学の1年生」や「○○のコアファン」と自分の環境や趣味を言語化するだけで共感者が現れるかもしれません。文字数的にタイトルに含めるのが難しい場合は、フライヤーのイベント概要や説明文に「自分たちが何者なのか」を掲載してみてください。

3. ターゲットを絞り込み、呼びかけるキーワードを

ある程度カテゴライズできると、「誰に向けたイベントなのか」をイメージしやすくなります。「これは自分のことだ!」と自分ごと化できたり、「自分と近い環境の人」に共感を抱くことでイベントへの参加意欲が生まれます。趣味を共有する、誰かの何かのファンといった共通点にも親近感を懐きやすく、そこに共感した人たちがイベントに興味を持ってくれるのです。

ターゲットへの呼びかけに有効な方法は、ターゲットをカテゴライズするキーワードです。「OL限定」「親子で楽しむ」「起業家1年目必見!」などと具体的に呼びかけ、さらに細かい描写になると「新卒OL限定」「新米ママが親子で楽しむ」「IT系起業家1年目必見!」にするとさらにイメージしやすくなります。「地域、年代、職業、形態、趣味、スキル」など、さまざまな分類が考えられ、イベントの規模に応じてカテゴリを細分化するのが有効です。

[カテゴライズの一例]

  • 地域:○○市民、○○県出身、○○商店街
  • 年齢:大学生、新卒、アラサー女子、シニア
  • 形態:OL、サラリーマン、主婦、イクメン

[職業と形態でカテゴライズ]

  • 職業の形態:起業家、フリーランス、会社員、契約社員
  • 職業の大カテゴリ例:クリエイター、営業、サービス業
  • 職業の小カテゴリ例:ライター、デザイナー、プログラマー
  • スキル別:初心者、上級者、新人、起業家1年目

言葉ひとつでがらりと印象が変わります。よりターゲットに近い言葉選びをして、自分ごと化や共感を呼べるキーワードを探してみましょう。

4. 地名や会場名について

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小規模なイベントであれば、都道府県よりは市町村や駅名の表示が望ましく、知名度が高い人気の会場であれば、会場名を入れるのも有効です。但し、文字数が多い地名や会場名はNG。書き方の工夫が必要で「~ in 六本木」「六本木ヒルズ開催!」「六本木で朝活!」といった少ない文字数で簡潔に伝わる表現を心がけましょう。

余談になりますが、イベント概要やターゲットに合わせた会場選びも、イメージづくりには欠かせない大切な要素です。親子向けなら遊べる公園や親しみやすい公民館。20代OL向けには、かわいい雑貨とアートを施したスポットや流行りのお洒落カフェ。30代の会社員であれば、落ち着いたコワーキングや静かな環境のビアバーなど、イベントの趣旨やターゲットに合わせて会場を使い分けましょう。

5. 継続性のあるイベント

今後も継続が予測されるイベントであれば、安易にタイトルを決めるのはNGです。今後を意識してその先にあるストーリーまでのせたタイトルにできると、イベント名がひとり歩きをして自然と周囲に認知される傾向があります。ここは妥協をせずにしっかりとイベント名を作り込みましょう。大小問わず、各地域でよく見かけるフリーマーケットを例に取って「地域、運営者、ターゲット」が伝わりやすいタイトルを考えてみました。

「中古品の大幅値下げ!●●商店街の日用品フリーマーケット」

「20代読モ女子が集う古着のフリーマーケット in 渋谷」

「新米ママが親子で楽しむ!雑貨と子供用品のフリーマーケット in ●●公園」

新しいターゲットを呼び込みたい時は、「流行りの旬なフレーズ」や「キャッチーな言葉」を入れるのもコツです。イベントのタイトル名は長すぎず、一瞬で伝わる言葉選びとインパクトを大切に参加者がイメージしやすい表現で。練って練りまくってキーワードを絞り出してください。「キャッチコピーの考え方と作り方(リンクを貼る予定)」の記事も参考にご覧ください。

タイトルの次はイベント概要を重視!「即効性のある」文章術

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タイトル名だけでは伝わらない部分は、具体的に文章にします。タイトル名の作成時に書き出したキーワードも無駄にせず、イベント概要の説明文に生かしていきましょう。

「Where(地名や開催場所)」

「Who(メインの出演者)」

「What(何をするイベント?)」

「How(参加方法は?)」

まずは、参加者にとって必要と思われる情報を書き出します。日時や会場名は、別途、基本情報にまとめると見やすく、インパクトに欠けたり文字数の多い名称は、ここでは省いてください。イベント概要を文章化するコツをいくつか挙げていきます。

  • パンチのあるキャッチコピーを考える(宣伝文句)
  • イベントの特徴をまとめる(参加者に必要な情報)
  • イベントに関わる裏側の背景を語る(ストーリー)
  • 参加すると得られる価値を提示する(ベネフィット)
  • 箇条書きで情報を並列に書く(簡潔に情報をまとめる)

事実だけに焦点を当てて、客観的な視点でイベントの強みと特徴を簡潔な文章で綴っていきます。初心者向けのイベントであれば専門用語を避け、逆に上級者向けならば、そこそこの専門用語を使うと想定したレベルのターゲットを獲得しやすくなります。

私が個人的に沖縄で開催している「Webライティング講座」を例に挙げて少しだけ説明します。タイトルは「沖縄で開催!Webライティング講座『みやねえ講座』」です。

「沖縄で開催」

「Webに適したライティング」

「講座=勉強会」

「ライターみやねえが講師」

この4点をタイトル名から推測できます。

テーマは「人に伝わる文章を書こう!」です。イベント概要の説明には、①講座の内容、②どんな知識を得られるのか(箇条書き)、③どんな人に向いているのか(箇条書き)、④自分は何者なのか(プロフィール+画像)、⑤開催に関する基本情報(後述します)、⑥申込み方法を入れます。また、②③に関しては、わかりやすく箇条書きで掲載します。

フライヤーの場合、文字数には限りがありますが、可能であればイベントを開催するきっかけ、運営者や関係者の思い、開催までの道のり、参加すると何を体験できるのか、を簡潔なストーリーにまとめて言語化しましょう。この部分をほんの少し入れるだけでも、参加者の熱量や関心度の高さが変わります。

時短で伝わる「簡潔な文章」を書くコツ

100%ジュースのように果汁が凝縮された濃厚な文章を作成するには、その意図を突く端的な言葉選びが大切です。できるだけ多くのキーワードを散りばめて、無駄に長い語尾や過剰な敬語、冗長な文章を避けて、文字数制限を考えながら文章化していきます。

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1. 漢字を多めに使い、過剰な敬語と冗長な語尾を避ける

極端な話とすると、「チャーハン」よりは「炒飯」と書くほうが文字数を削れます。また、口語調を使うと必然的に冗長な文章になるため、簡潔な言葉に変換する必要があります。下記に例を挙げてみました。

①「~するようなことはありません」(冗長な文章)

②「~させていただきたいと思います」(過剰な敬語)

文字数にして13~14文字。しかも、ひらがなが多いです。ひらがなの文章は時に幼稚な印象を与えるため、漢字を多めに使うのがおすすめです。また、日常では使われない難読漢字は避けましょう。

①を「~しません」に変換

②を「~させてもらいます」に変換

スッキリした文章になりましたよね。時には、言い切ることの清さが大切。その上で嫌悪感がないかを確認して、スッキリとした読みやすい文章を心がけてみてください。

2. たまには、正しい文法を無視しても大丈夫

個人的な見解で申し上げると、正しい文法は多少無視してもいいと思っています。

「新米ママ、子育て1年目始まる」

これを正確に文章化すると「新米ママが、子育て1年目をスタートします」となりますが、一部の助詞(てにをは)をカットすることでキーワードが際立っていますよね。正しい文法を用いることで冗長な文章になるよりは、「参加者に伝わる言葉選びとインパクト」を重視してください。

3. 形容詞を具体的に言葉で表現する

よく講座でも話している、具体的に言語化する方法。そのひとつに「楽しい、おもしろい、おいしいを一切使わずに言語化してください」といった形容詞を詳細に描写する方法があります。ここでも活躍するのが、5W1H(6W3Hまでアリ)の思考法です。

「楽しい」を別の言い方に置き換えると、胸躍る、躍動感みなぎる、心が晴れ渡る、歓喜に満ちた、爽快な気分、スキップしたい気分、わくわくする、うきうきする…といくらでも出てきます。ありきたりの言葉を使えば、ありきたりな表現しかできません。イベントの楽しさや面白さを「特別なオリジナル」として上手く言語化してイベントの良さをしっかりと伝えてください。

4. 最後に、推敲と修正を繰り返す

完成したら、文章を整える「推敲(すいこう)」の作業をします。意味が通じているか、簡潔にスッキリと読めるか、イベントに魅力を感じるか。情報不足なら補足して不要な言葉を削り、文章の繋ぎ目を調整してコンテクストを整えます。

よく見かけるのは「文字揺れ」です。コーヒーであれば「コーヒー、珈琲、COFFEE、Coffee」といくつかの文字列があります。きちんと使い分けをする場合を除き、ひとつの表記に統一しましょう。

そして、最後に行ってほしいこと。文章を書いた本人が素晴らしいと思う内容であっても、第三者に伝わらない一方通行の自分語りになっていたら意味がありません。できれば、辛口コメントを期待できる第三者に感想やフィードバックをもらい、修正を加えてみてください。

必要な基本情報を表記の仕方でアレンジ

漢字、ひらがな、カタカナ、英語。表記の仕方はさまざまです。ここで大事なのが、イベントの世界観とターゲット層の年齢です。

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年配者であれば、英語よりは「漢字」に慣れ親しんでいます。「英語」表記だとポップなカッコよさを表現でき、漢字を苦手とする人もいるでしょう。ターゲットが普段、日常的に見慣れた文字を使うとスーッと頭に入って馴染みやすいのです。

1. 日時(西暦、日付、開場時間、開始時間、所要時間)

どの組み合わせが視覚的に見やすくて、スーッと頭に入ってくるでしょうか。

[時間]

午後2時30分開始!(漢字)

14時30分開始!(漢字)

14:30開始!(記号)

14:30 スタート!(カタカナ)

14:30 Start!(英語)

漢字が多いとごちゃっとした堅苦しい印象を受けます。「14:30 スタート」だと画数が少ない分、スッキリして見えます。カッコよさを演出する音楽ライブなら「14:30 Start!」と英語を使い、年配層には「14時30分開始」と漢字表記がしっくりくるでしょう。たったこれだけの文字数でも、表記の仕方で「印象や見やすさ」が変化します。

[日付]

2019年2月9日(土)

平成31年2月9日(土)

2019.2.9 SAT

一瞬での理解を促すならば、日付には「曜日」を入れましょう。日付の表記だけでは週末の土曜日と日曜日を勘違いする人が出て、せっかくチラシを手に取り興味を持ってくれた人を集客する機会を逃す可能性があります。丁寧に表記の仕方を模索してください。

[全角]14:30開始

[半角]14:30開始

上記のように、英数字を「全角 or 半角」のどちらで表示するかでも、視覚的な印象が変わります。デザインやフォントの種類によっても文字の間隔(カーニング)が若干変化しますが、英数字を全角にすると間延びした印象を持つため、基本は「半角」で入力しましょう。

2. イベント会場(住所・マップを掲載)、駐車場の有無(台数)

掲載する住所は基本、都道府県名は使わず市町村から掲載します。地域周辺にしかフライヤーを配布しないと想定ができるからです。万が一、県外にも配布する場合は「都道府県名」から入れると有効です。

地方のような車移動を余儀なくされる会場であれば、駐車場の有無や台数も掲載すると参加者に寄り添った丁寧な情報を提供できます。場合によっては、マップを掲載しましょう。会場の近くに駅や目立つ建物があれば目印になります。マップのデザインについては、コチラの記事も参考にしてください。

3. 金額の表示

漢数字、漢字、記号…といくつか表記の方法がありますが、デザインのレイアウト上、基本は「半角」で入力します。万が一、文字同士がくっついて視認性が悪くなる場合は、「半角スペース」を間に入れるか、「全角」で試してみてください。

[漢数字]三千円

[漢字]3,000円

[記号]¥3,000

[記号]@3,000円

4. チケット購入ページ:QRコードを掲載

紙のチラシからWebの購入ページへ誘導するのは、至難のワザです。URLを掲載しても、チラシを見ながらネットで一文字ずつURLを入力する人は、ほぼいません。電話番号を掲載し、電話での申込みを促すのが得策ともいえます。しかし、電話受付のデメリットは、口頭で氏名の漢字や連絡先を確認すること。人の手で作業するため、手違いが発生しやすくなります。そこで最も有効なのが「QRコード」の掲載です。QRコードを生成する際に気をつけてほしいのが、運営元が不明だったり怪しいサイトを利用しないこと。個人情報などを吸い取られる危険性があるからです。

イベントのフライヤー作成の文章をイメージできましたか。まずはトライあるのみ!です。Canvaのデザインテンプレートを活用して、イベント情報に必要な文章術をぜひ実践してみてください。

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文:みやねえ

二拠点生活(沖縄と埼玉)で活動するフリーライター・編集者。埼玉県出身、沖縄移住組。2015年からWebライティング「みやねえ講座」運営。「#ライター交流会 in 沖縄」を企画・運営。2018年、沖縄のライターコミュニティ「OKINAWA GRIT(オキナワグリット)」を立ち上げ。2019年4月まで、沖縄発のWebメディア「Feel JAPAN」で期間限定の編集長を務める。エッセイ、インタビュー、イベントレポート、Webコンテンツの企画・執筆・編集を得意とする。

Twitter:https://twitter.com/miya_nee3

ブログ:https://miya-nee.com/

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