予備知識なしでチラシデザインを作ると、どうもインパクトに欠けたり、ゴチャゴチャしたり、となかなか思ったようにいきません。チラシをデザインするには、まずチラシにどういう情報を掲載するかをしっかり企画してからレイアウトと色使いを決めていくという手順が重要です。
Canvaではチラシデザインに使える豊富なテンプレートを用意していますが、チラシデザインのポイントを知っていると、広告に適したテンプレートを選びやすくなります。
今回はチラシデザインのコツについて、「企画」「レイアウト」「色とフォント」の3つのポイントから解説します。
チラシデザインでは、企画段階でコンセプトとキャッチコピーをしっかり検討することが重要です。ここでは企画段階でのポイントを3つに分けて紹介します。
まず決めておきたいことは、チラシを見てほしい人、訴えかけたい人を具体的に定めることです。ターゲット層を決めることで、キャッチコピーやデザインのイメージを決めやすくなります。
広告を考える際には、以下のように5W1H方式でコンセプトを考えます。
ターゲット層を決めるのは「Who」の部分を決めることです。例えば、30代女性をターゲットにして、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日に合わせてワインを宣伝したいという場合には、ターゲット層の設定は、細かい部分まで検討します。
このように、ターゲット層の中でも、特に多そうなタイプを想像してイメージを固めていきましょう。ターゲット層を検討する際、Googleで「ボジョレー・ヌーヴォー」というキーワードを検索し、サジェストに表示される関連語を参考に、どういう情報が求められているかを参考にする方法も有効です。
ターゲット層が決まったら、次はそのターゲット層に「刺さる」キャッチコピーを考えます。チラシで訴えたい内容が、定めたターゲット層に対してどのように訴えかければ刺さるのか、あれこれ検討してみましょう。 先ほどのボジョレー・ヌーヴォーの例で言えば「解禁日の特別感」「入荷商品の魅力」などをアピールして、ワインを味わったときの高揚感が伝わるようなキャッチコピーを検討するという形です。
キャッチコピーの他に、ターゲット層に訴えるメリットも洗い出してください。その際、できる限り数字を使う方がアピール力は高くなります。「◯日限りの期間限定」「本数限定」「大特価」など、数字やそれに関連する言葉でアピールします。
チラシデザインの企画が定まったら、次にその企画を元にデザインレイアウトを決めていきましょう。ここでは、ポイントを5つに分けて紹介します。
企画段階で検討したキャッチコピーとターゲット層のメリット(数字)を強調するレイアウトを考えましょう。 キャッチコピーとメリットの数字については、思い切って「大きなフォント」「目立つ色」を使うと効果的です。
情報はグループ化すると見やすくなります。
売り出し日ごとに商品名と価格を同じ大きさで揃えて掲載しましょう。また、文字や画像の位置は揃えることでスッキリ整ったイメージになります。位置揃えは地味ながら重要なポイントなので、意識的に揃えるようにしてみてください。
情報を詰め込みすぎると見にくくなるため、情報をシェイプアップして余白を作ることも重要です。
伝えたいことが多い場合は、裏面を利用してキャッチコピーと詳細情報を分けて掲載するのもひとつの方法です。Canvaのチラシデザイン用のテンプレートでも、上記画像のように表・裏両方のデザインがあるタイプも用意されていますので活用してくださいね。
画像はついつい多く配置してしまいがちですが、ターゲット層にもっとも訴えかける写真を1枚選び、その写真をメインに使うようにしましょう。
もっとも強調したい画像は、レイアウト上でも大きく配置するとインパクトも与えられます。他の写真は小さめに、同じ大きさで並べることでまとまりが出ます。
レイアウトを検討する際は、文字が横書きの場合は左上から右下、文字が縦書きの場合は右上から左下に向かって情報が流れるように配置しましょう。
人間は文字などの情報に接したとき、自然とその方向で情報を目で追うためです。
もっともアピールしたいキャッチコピーは、ベースカラーの反対色を使うことでインパクトを与えられます。
ただし、使用して良いのはここぞというワンポイントだけです。あまりあちこちに使うと逆に目立たせたい部分が分かりにくくなるので、使う場所は絞り込みましょう。
数字などターゲット層に訴えかけるべき部分は、赤などアクセントカラーを積極的に使いましょう。吹き出しなどを赤など原色系にして、白抜き文字にしても目立ちます。
フォント選びも、イメージに合ったものにします。高級感を出すか、親しみやすさを出すかで選ぶフォントは変わってきます。各パーツをレイアウトする際には、すでにレイアウトしている写真などと見比べて違和感のないものにしましょう。
ここまで紹介してきたチラシデザインのコツをしっかり押さえたデザインテンプレートを使うと、チラシデザインの作成はとても楽に進められます。
Canvaのテンプレートなら、レイアウト・デザイン面でのポイントが事前にしっかりと組み込まれているため、企画さえしっかり考えられれば簡単にチラシのデザインを作ることが可能です。
ここでは、いくつかサンプルを紹介します。
旅行用のチラシデザイン。アピールしたい観光スポットの写真がターゲット層に刺さるものとして、チラシの大部分を占めるようにレイアウトしています。
キャッチコピーは下部にもっとも大きなフォントで描き、アピールポイントやメリットになる旅行代金を丸みのある図形の上に白抜き文字で表現しました。見やすくスッキリまとまりつつ、アピールポイントはしっかり伝えられるテンプレートです。
チラシ左側の説明部分は、適度にグループ化されて「LIFE」「EAT」というアピールポイント・メリットを見出しに使っている事例。
細かい文字を読まなくても、ロンドンのどういう部分をアピールしているのかが分かりやすいですね。写真はロンドンだと分かるものを1枚、インパクトのあるものを1枚選んでいます。
アートクラブのイベントブース募集のチラシ事例。どういうタイプのアーティストが集まるのかを、9つの画像で表現しました。写真を同じ大きさで円形にして並べることで、何ができるかを分かりやすく伝えています。
このように、Canvaにはおしゃれでターゲット層にアピールしやすい無料のデザインテンプレートがたくさんありますので、ぜひ積極的に活用してくださいね。
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