素晴らしいポートフォリオを作るための20のヒント

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今の時代、デザイナーは自分の仕事経歴をネット上で公開するのも簡単になりました。テーマを持たせ、ウェブサイト上で数クリックで公開するのも簡単です。

インターネット以前は、デザイナーは物理的にデザインを集め、ポートフォリオを印刷し、実際にそれを見てもらうためには会う約束を取り付けなければいけませんでした。しかし現在では、誰もがあなたの作品を目にするためのデバイスを持っています。もちろん、自分が手がけたプロジェクトをウェブサイトやツイートで発表したり、シェアしたりすることもできるでしょう。しかしそれで充分なのでしょうか。他の人よりも一歩先へ行くにはどうすれば良いのでしょう。

ボストン大学で広告について教鞭を執る、クリエイティブディレクターでありライターであり、マーケッターでもあるEdwardBocheは次のように言います。「その答えは、アイデアの創成だ。オリジナリティが高く、見る人にとって意味があって役立つような、価値のあるアイデアを発想できる能力が、広告やアプリ、体験、動画、デジタルにおけるあらゆるプラットフォームで問題解決に繋がる」

では、クリエイティビティとオリジナリティに富む先見の明を持つあなたの作品で採用者やクリエイティブディレクターを感動させるにはどうすれば良いのでしょうか。そのためのヒントを、以下から確認していきましょう。

01. 何をポートフォリオに入れるかよく考える

Liz Designs Things / portfolio

制作したもの全てを詰め込もうとせず、いくつか選んで写真を撮り、タイトルと共に公開しましょう。このとき、自分で納得できていない作品や、最高の出来とは言い難いような作品については除外しましょう。

Liz Grantのポートフォリオを見てみると、実にクリーンでシンプル、そして美しい見た目になっています。情報量が適切で、どこを見れば良いかが分かりやすくなっているでしょう。

「人に見てもらうためにポートフォリオに何を含めるかによって、どういう人から依頼が来るかも変わるのです。例えば特定のタイプのクライアントからの依頼を受けたくないということであれば、その類いの作品はポートフォリオに含めないようにしましょう。また、全ての作品を公開する必要はないので、最高のものだけを公開すると良いでしょう。特にネット上では、人が注目してくれるのは一瞬なので、そのときに最高のものを見せなければなりません。玉石混淆の中に素晴らしいものがあるというだけでは見てもらえないのです」とGrantは言います。

Big Human Agency / portfolio

02. 自分の強みが出ている作品だけを選ぶ

Nowhere Famous Agency / portfolio

ポートフォリオに掲載するプロジェクトは、自分で成功したと思えるもの、称賛されるようなものにしましょう。例えばNowhere Famousは、最も強みが出ていて美しいと思えるような作品を強調してポートフォリオにすることで、ついついクリックしたくなるようなダイナミックな作品群にしています。

Stefan Lucut / portfolio

また、Stefan Lucutのポートフォリオは、小さなギャラリーのような感じで、複数のバラエティを持たせながら掲載されています。

03. 最もユニークでクリエイティブな作品を選ぶ

Duoh! / portfolio

このDuoh!のポートフォリオを見てみると、最近のトレンドや流行に逆らったような作品が多いことが分かります。WordPressのテーマによるものでもなく、誰もやっていないようなことが作品として表現されているのです。このように、「凄い、こんな作品もあるのか」と思わせるようなポートフォリオを作るのも良いでしょう。

Rain Creative Lab / portfolio

また、Rain Creative Labのポートフォリオは、その作品を大きく目立つように配置しつつ、閲覧者がポートフォリオを見やすいように配置しています。

04. バラエティ豊かに

Corina Nika / portfolio

ウェブデザインだけ、イラストだけ。そんな風に特定のジャンルに偏ってはいけません。全体としての統一感、あなたのデザイナーとしての”色”を出しながらも、様々な作品を掲載しましょう。

アートディレクターでありデザイナーでもあるCorina Nikaは、そのポートフォリオの中に様々なプロジェクトを掲載しており、それぞれが調和してひとつの作品のように仕上がっています。

Studio Mast / portfolio

さらにStudio Mastのポートフォリオでは、様々なバリエーションの作品が掲載されている一方、全体としては統一感があります。これは、それぞれの写真の背景の雰囲気が統一されているからです。

05. どれくらいの数を入れるかを考える

どれくらいの作品数をポートフォリオに入れるべきかということは難しい問題です。しかし、重要なのは数よりもクオリティです。個人的なオススメとしては、最低で10、多くても20より多いと多すぎるというイメージです。あまりに多すぎると、ひとつひとつの作品を見てもらえなくなってしまうかもしれません。

あなたの作品がどれだけ素晴らしいものであったとしても、それを見る人はそれをひとつずつ見ていくことしかできないということを忘れてはいけません。

デザイナーであるThuy Trucは、そのポートフォリオのページを非常にシンプルなスタイルでまとめ上げています。彼が特に成功を収めたとしている作品が厳選されていて、目を引く、それでいて『圧迫感』の無いポートフォリオとしてまとめられているのです。

Olly Sorsby / portfolio

Olly Sorsbyのポートフォリオは、あるひとつのプロジェクトをフィーチャーし、その上で追加として複数のプロジェクトを表示しています。こうしたフォーマットを用いることで、一番に見て欲しいプロジェクトに間違いなく目を引くことができるため、見た目にうるさくなりにくくなるのです。

06. オンラインだけでなく印刷されたポートフォリオも?

Abra Design

こんにち、ほとんどのデザイナーはオンラインのポートフォリオを用いていますが、実際に面と向かって打ち合わせをするときに備えて印刷したポートフォリオを持っておくのも良いでしょう。特にあなたが印刷物のデザイナーなら尚更です。

例えば上のポートフォリオはAbra Designによってデザインされたもので、まるで雑誌のようなクオリティになっています。

Alex Fowkes / printed portfolio

または、Alex Fowkesのようにクリエイティブなポートフォリオを作成するのも良いでしょう。ポートフォリオ自体が作品の一部と言えるようになるかもしれません。

07. 高解像度で

Miss Modern Design House / portfolio

ポートフォリオを掲載する場所がネット上だけという場合であっても、そうしたポートフォリオを印刷する必要があるということもあるかもしれません。そうなると、作品についてできる限り高解像度のものを用意しておくのが良いでしょう。

また、高解像度の接写の写真はソーシャルメディアでシェアをするのにも最適です。そうした写真はドラマを感じさせ、ポートフォリオが高クオリティであるように見せる効果があるのです。

「普段、私はお気に入りのものをローテーションしてバランスを取るようにしています。ポートフォリオについてフォーマットを統一することは重要です。そして可能であれば、素晴らしいフォトグラフィや写真などをその中に加えると良いでしょう」と、デザイナーであるCoco Tafoya(Miss Modern Design House)は言います。

Nainoa Shizuru / portfolio

Nainoa Shizuraの作品は、息を呑むような大きな写真として、高解像度で掲載されています。

Coco Tafoyaは、あまりに多くの仕事をこなしてきたことから、時に自分のポートフォリオに何を入れれば良いのかが分からなくなることがあると言います。そんな彼女は、デザイナーたちに次のようにアドバイスしています。「ソーシャルメディアであなたのデザインがシェアされるとき、レイアウトが最適かどうかを考えましょう。特にPinterestを意識することが大切です」

Nainoa Shizuru / portfolio

08. 常にアップデートを

Design / Robert Gavick

3年よりも古いものをポートフォリオに加えてはいけません。流行やテクニック、技術は移り変わりが激しいものだからです。時代遅れという印象を与えないようにしましょう。例えばデザイナーのRobert Gavicは、一ページの中にトレンドに合わせたオンラインポートフォリオを作成しています。

John Jacob / portfolio

John Jacobは、ただの写真やPDFを用いるのではなく、真新しくキャッチーな見せ方で展開しています。どちらのケースを見ても、彼らが時代の最先端を行っていることは間違いありません。

09. 厳選する

Jessica Comingore / Portfolio

どのような作品を掲載するかを決めたら、それらに統一感があるか、自分のブランドを代表するようなものであるかどうか確認しましょう。大勢の作品の寄せ集めのようなポートフォリオは効果的ではありません。

デザイナーであるJessica ComingoreとMhouは、そのポートフォリオをクリーンかつ統一感のあるイメージにまとめています。どちらも『同じ系統である』ということが感じられるようになっています。

Mhou / portfolio

10. まとまりや見え方を意識する

Down With Design / Portfolio

これは、デザインやロゴといったジャンルでそれぞれを分類するということではありません。色や作品の角度をまとめるということです。

Down With DesignとTractor Beamのポートフォリオは、ポートフォリオの見え方を意識する上での好例と言えるでしょう。それぞれのイメージが何処まで行っても統一感を失っておらず、気を逸らされることなく全体を見ることができるようになっています。

Tractor Beam / portfolio

11. 写真を撮る

Lisa Hedge / Portfolio

印刷物の作品しか無い場合でそれをオンラインに使いたい場合、その作品の写真を撮ると良いでしょう。自前で良いカメラが無い場合にはiPhoneで代用などはせずに、写真家を雇いましょう。例えばLisa HedgeやSon Emiraliのデザインの多くは、PDFではなく写真として掲載されています。

Son' Emirali / portfolio

12. 面白い見え方を意識する

Kendra Schaefer / portfolio

デザインした雑誌やポスターについてPDFファイルしか持っていないという場合、Graphicburgerなどの実物大のリソースをオンラインで検索してみましょう。複数レイヤーのPDFファイルを無料でダウンロードできるので、そこにあなたの作品を落とし込むことで、まるでプロが撮った写真のような効果を生むことができます。特にウェブサイトやアプリなどをポートフォリオに加えたいときにはぴったりの手法です。ただウェブサイトのスクリーンショットを撮るだけではいけません。

デザイナーであるKendra Schaeferはこの手法をポートフォリオの中に大いに活用しています。

Everywhere.is / portfolio

Everything.isも、そのポートフォリオの中で実物大の大きさのリソースを活用しています。

13. 自主制作もOK

Jessica Hische / portfolio

ポートフォリオに掲載する作品がクライアントからの依頼によるものでなければいけないということはありません。自主制作によって素晴らしいものが生まれたなら、それを追加するのも良いでしょう。

イラストレーターとしてレタリングも行うJessica Hischeは、その両方について自身の創造性を磨くために自主制作したものをポートフォリオに含めています。

Paul Currah / portfolio

ブランドおよびパッケージのデザイナーであるPaul Currahもまた、ポートフォリオの中に自主制作作品を加えています。

14. 時には分かりやすい説明も

Emma Dime / Portfolio

多くのデザインや仕事については、説明せずともどういった良さがあるかが伝わりやすいものですが、時には追加情報として何らかの説明が必要ということもあるでしょう。誰がクライアントだったのか、どういったスキルが必要だったのか、そのプロジェクトがどのように市場に出たのかといったことを説明するのは、悪いことではありません。

Emma Dimeのポートフォリオには、プロジェクトについて簡単な説明として彼女がどのようにしてクライアントの問題を解決したかが解説されています。また、クライアントからの『お客様の声』も掲載しているのです。

Studio Faculty / portfolio

さらにStudio Facultyはそのデザインチームについてのみならず、用いられた紙やフォントについても説明を加えています。

15. 結果を示す

Oh Joy! / Portfolio

例えばマーケティングキャンペーンについて何らかのデザインをしたということであれば、そのプロジェクトに他に誰が携わっていたのかということ、その結果がどのように評価されたのかということを伝えるのも良いでしょう。

例えばJoy Choのプロジェクト説明では、その結果としてどのようなことが評価されたかについても述べられています。

Supremo agency / portfolio

また、Supremoもまた、プロジェクトの結果や効果について分かりやすくまとめています。

16. 近づいてみる

Daniel B. Moore / Portfolio

オンラインでの作品の見え方と実際に目で見てみるのは違うものです。どういった紙が使われているのかということ、色の繊細な違いなどは目で見なければわかりません。そのため、オンラインで作品を表示する場合には、拡大するなどして特に注目して欲しい部分をクロースアップすると良いでしょう。

例えば上のウェディングに関するプロジェクトでは、用いられている様々な素材がハイライトされて分かりやすく伝えられています。

Steven Bonner / portfolio

そしてSteven Bonnerは、ウォッカのラベルをクロースアップすることでその滑らかさや洗練さをポートフォリオ上で伝えることに成功しています。

17. デザインのプロセスを示す

Pinegate Road / Portfolio

心を込めて作ったのにクライアントに選ばれなかったロゴがあれば、それをポートフォリオに入れるというのも良いでしょう。その場合には、クライアントに対して示したいくつかのバリエーションとして、デザインのプロセスと一緒に紹介するのがオススメです。

クライアントに選ばれなかったロゴであっても、他の人に対してあなたのクリエイティビティを示すために使うことは可能です。他のクリエイティブディレクターがそのデザインの過程を見てあなたに興味を持ってくれるということもあるかもしれません。

Kelsey Cronkhiteは、プロジェクト全般におけるその思考やデザインの過程を示している好例です。そのサイトには作業の裏側とも言うべき写真がたくさん掲載されているのです。また、Hanger agencyもデザイン初期におけるスケッチをポートフォリオに含めています。

Hangar agency / portfolio

18. フラッシュやアニメーションは使わない

Philip Andrews / portfolio

クリーンでシンプル、かつ見た目に分かりやすいことが重要です。閲覧者にその場で足を止めてもらうことが大切なのです。そうした中、様々な見え方で作品を示したり、スクロール機能を追加したりするのが最近のトレンドとなっています。

Philip Andrewsは様々なスクロールを取り入れ、見る人が楽しく作品をチェックできるように配慮しています。

Arun / portfolio

Arunのポートフォリオはシンプルなポップアップウィンドウを用いていて、それぞれの作品が目障りにならないように配慮されています。

19. 他の人の意見を聞いてみる

Fabrizio Del Gaudio / portfolio

あなたは、自分の作品を誰よりも何度も見てきています。そのため、その本質や良さが分かりにくくなってきているのです。ポートフォリオの内容を決定する前に、あなた以外の誰かに見せて、その反応やどう見えるかの意見を聞くと良いでしょう。プロフェッショナルに見えるか、それぞれの作品は見やすいか、適切な配置になっているかなど、色々なことが確認できます。

「文法間違いや誤字脱字ほど、あなたのポートフォリオの信頼性を損なうものはありません。コンテンツを推敲していないということは、それだけあなたが適当に仕事をしているということを表してしまうからです」と、デザイナーであるEric Noguchiは言います。

Alexa Falcone / portfolio

20. 見直し、追加、削除、その繰り返し

La Beubar / portfolio

さて、いよいよポートフォリオページが完成しました。ではここで、今回のヒントの8番に立ち戻りましょう。重要なのは、常にアップデートを続けることです。半年ごとにポートフォリオを見直すようにスケジュールを立てておきましょう。新しいプロジェクトを追加したり、古くなっているように感じられるようなプロジェクトを削除したりするのです。

Super Eight Studio / portfolio

いよいよ完成! 次にすることは?

作品を精査し、厳選して、様々な種類のクリエイティビティに溢れる傑作を世の中にお披露目直前となりました。ここで、以下のことをチェックしてみましょう。

  • 既にウェブサイトを持っている場合、ポートフォリオの項目を追加するというのは安直かもしれません。多くのSquarespaceやWordPressのテーマには、ポートフォリオ専用のテーマがあります。これを利用するのも良いでしょう。
  • 専門学校を卒業したばかりであったり、まだ自分のウェブサイトを持っていない場合、BehanceDribbleをチェックしてみましょう。クリエイティブな人々とグローバルに(そして無料で)繋がることができ、自分の作品を見てもらったり、他のデザイナーの作品を見たりすることができます。依頼を受けることもできるかもしれませんよ。
  • Flickrは写真共有サイトとして始まったサービスですが、現在ではポートフォリオサイトとして力を入れています。あなたの作品をカテゴリー別に分けて、通常のポートフォリオのように活用することができるはずです。
  • Instagramも、(正式なものとしては難しい場合もありますが)ポートフォリオのように使うことのできるプラットフォームです。ポートフォリオ専用のアカウントを作成して運用してみましょう。

「ポートフォリオは、クリエイティブな人のバックボーンであり、どのような能力を持っているかを示すものでもあります」と、グラフィックデザイナーであるJacob Cass(Just Creative)は言います。あなたの血と汗の結晶を、才能と能力を示しましょう。あなたのブランドに誇りを持ち、それを世界に知らしめるのです。

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