ポスターでかっこいいものを作りたい。世の中にあるかっこいいポスターをいろいろと参考にしてみたけど、イマイチかっこいいポスターの作り方がわからなくてお困りでしょうか。
実は、世の中にあふれているかっこいいポスターには、デザインや表現方法のコツがあり、その表現方法を借りれば、だれでもポスターをかっこよく仕上げることができるのです。
そこで今回は、ポスターをかっこよく仕上げるため必要な
をまとめました。最後までお読みいただければ、必ず、自社のポスターをイメージ通りのかっこいいものに仕上げることができます。
本章では、「かっこいい」の正体を理解し、今てがけている作品に「かっこいい」要素を足す方法をまと めました。今、作成途中のポスターの手を一旦止めて、まずは、「かっこいい」とは何かを理解しましょ う。 ポスター作りにおける「かっこいい」とは、ものすごくシンプルに言えば「〜っぽさ」のことです。
例えば、今作っているポスターを
などのことです。
では、具体的にはどうやって「〜っぽさ」を今作っているポスターの中で提案するのかを、説明します。
「かっこいい」訴求は、今までのサービスの一つ上のランクの提案です。それを成功させるには、まずは 今作っているポスターが、誰に対してどういうサービスを提供しているのかをハッキリと知っておく必要 があります。
具体的には
を明確にしましょう。以下に例を出しました。
例) 日本さくら文具株式会社
普段はシンプルな文具を全国に卸している文具メーカー。販促も地味目。そこが信用されて全国百貨店や有名文房具店でも順調な売れ行きを示している。
などをまとめてから次項にうつります。
次にすべきことは、1-1で具体化した要素が含まれている、すでにこの世にある「かっこいい」ポスターからエッセンスを借ります。具体的には、下記の順番1〜5の手順で要素を分解して再構築し、自社のポスター作りに「かっこいいポスター」のエッセンスを取り入れます。
このように、元のポスターとは取り扱うものが全く違う商品であっても、「かっこいい」ポスターから要素だけを抜き取って使い「〜っぽい」(今回はNYっぽい、またはLEONっぽい)ポスターを作成することができます。
本章は、ポスターを「かっこいい」ものに仕上げるときに、どのような方向性の「かっこいい」にすべきか迷った時の判断に使えます。「かっこいい」には、以下の4つの要素があります。
「かっこいい」は見る側・見せたい側によって多少は印象が違うものです。しかし、全ての「かっこいい」に共通した4要素とその表現方法がありますので、ポスター作りの参考にしてください。4つの要素はバランスよく分散していても良いし、どこかを突出させても良いです。どちらにしても、この4つの要素のどれかが入っていれば、必ずかっこいいものが出来上がって来ます。
カジュアルさとは肩の力が抜けた、ラフで楽しい雰囲気がある「かっこいい」のことです。気楽さや自由さを表現しており、全体的に
などを演出し、かっこよくてもフレンドリーな印象を与えます。ポスターの紙面の中に、多くの要素が詰まっていないほうが、よりカジュアルな雰囲気を出せます。
カジュアルさの表現方法
カジュアルさを表現する最も簡単な方法は、紙面の白い部分を多くすることです。下図左の黄色背景を右のような白背景にしただけで、伝えている内容は全く同じなのに「力が抜けた感」「気楽な印象」がアップします。 これは、左のポスターの中にある「黄色」という色の要素が1つ減ったため、カジュアル感がアップした結果です。
シンプルさとは、誰にでも伝わりやすく、飾ってない印象の「かっこいい」です。普通にシンプルなポスターを作る時にも使えますが、効果的になるのは
シンプルさの表現方法
シンプルだけどカッコいいと思ってもらうためには、ポスターで使う要素を
・色を絞る 使う色を1−2色に絞る
・書体を絞る フォントを統一する
・トーンを揃える 画像の中の色味などを含めて、全体の色を少なく揃える
というように、なんでもかんでも少なくするという方法があります。 下記の図を見てください。右左は同じ内容のポスターで、紙面にかなりの情報がぎっしりと掲載されています。右側はポスターに入り込む要素を極端に少なくしたので、スッキリと整理されています。
このように、使用する色や形を極端に少なくすると、「かっこいい」と「大量の情報」という相反する要素の同居が可能です。
少年ぽさとは、遊び心と冒険心があり、あまりキメすぎない「かっこいい」のことです。また、少年っぽさは、成長途中の少年を表す「ユニセックス」さも併せ持っているため、女性にも男性にも好かれたい商品やサービスにも適しています。
・少年ぽさの表現方法 ポスターで少年ぽさを演出する時には
・メインにスモーキーカラーを使う
・女性が見ても好ましいと思う、「やさしい」雰囲気を含ませる
を意識します。下図は右左の「情報」は全く同じ内容なのですが、左は全体をスモーキーカラーという、少し灰色がかった色で統一しました。画像も、モデルの髪色・瞳の色・服の色・木肌の色の全てをスモーキーカラーで統一し、全体的に薄い水色をベースにした、やさしさや甘さがあるポスターに変えています。
【図1】
しかし上記は人物が入っているから少年ぽく見えるのではないかという声が聞こえてきそうですが、画像に少年を入れなくても「少年っぽさ」は表現できます。図2では図1で使った少年の画像の位置を変え、ジャケットとTシャツだけに変更しました。
【図2】
これだと写っている画像から、性別が判定できません。紙面を占めるスモーキーカラー水色の部分はデニムジャケットがカバーしていますので、文字は右と同じ白に戻してあります。このように、性別を判定するための人物像がなくても、画面全体から「ユニセックス」な印象を与え、ポスターを見た男性・女性ともに「自分にも関係のある事柄」であることが伝えられます。
抜け感とは、自然体でリラックスしている状態のことです。一見、カジュアルと似ているようですが、抜け感の方がよりオシャレ度の高い上級テクニックです。
・抜け感の表現方法 抜け感を表現するためには、ポスター紙面で
・余白と白さ
・書体
を使って表現をします。「抜け感」という文字通り、画像の一部や、デザインの一部を白く抜いたり、フォントそのものを空白が多いものを使う方法です。 下図を比べてもらうとわかりますが、フォントを変更し、画像の一部を白く抜いています。
・フォント:Old Standerdという古典的な文字 → AC safeという少し崩した雰囲気のフォントに変更し た。変更したフォントの方が白い部分が多いので抜け感につながる。
・画像の一部をあえてラフに白抜きにしてシルエットにした。そこに情報を掲載して、デザインと訴求ポ イントにした。
という変化をつけました。全体的に、白く抜けた部分が増え、文字の効果でリラックス感が出ています。
本章では、かっこいいポスターを手早く作るためのツールを紹介します。ポスターですので、実際に印刷をしても耐えられるレベルの完成品が作れる厳選2ツールを紹介します。
いかがでしたでしょうか。ポスターをかっこいい仕上がりにするための方法として
1.ポスターを即席で「かっこいい」仕上がりにする方法
2.自社ポスターの「かっこいい」に必要な共通4要素とその表現方法
3.ポスターをかっこいい仕上がりにしたい時に頼りになるオンラインアプリ2選
をまとめました。意外とカンタンで驚かれたのではないでしょうか。時間がない場合は、オススメした2ツールを利用してポスターを作っていただくのでも、十分かっこいいポスターが完成すると思います。ぜひ、お役立てください。
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