B2Cコンテンツマーケティングにおける、ソーシャルメディア活用の10の好例

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コンテンツマーケティングとソーシャルメディアマーケティングはどちらも大切ですが、ただそれだけではありません。両者を組み合わせて使っていくことが重要なのです。

優れたブランディングキャンペーンには、見た目にもクールなソーシャルメディアページによる高クオリティなコンテンツが不可欠であり、これにより求心力を高めることが可能となっています。クリエイティブで情報としても価値があり、ターゲットにとって魅力が感じられるように作られたブログも、オーディエンスに見てもらえなければ意味がありません。

ソーシャルメディアにおけるほとんどの人々は、商品の購入を求めているわけではありません。また、情報を得ようとして読み物を探しているわけでもありません。彼らが求めているのはただひとえに、エンターテイメントなのです。では、自社のプラットフォームを魅力的なものにし、興味を引き、見てくれた人により多くのことを見つけてもらうためのものにするにはどうしたら良いのでしょうか。そのために必要なのは、ワクワクするようなビジュアル、『おぉ』と思わせるようなデザイン、そして読む人にとって価値のある内容です。

以下では、ソーシャルメディアにおけるこうした戦略に長けた、素晴らしいブランドの例を確認していきましょう。

Facebookのキャンペーン

01. エクスペディア(キャンペーンとキャンペーンを繋げる)

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エクスペディアは、主に飛行機や宿泊の手配、休日の旅行パックといったものをサービスとして扱っています。しかしこの業界は競争が激しく、エクスペディアは自社の製品を特に魅力的に感じてもらうための方法を必要としていました。エクスペディアにとって幸運だったのは、同社のオフィシャルブログを通じてコンテンツマーケティングのノウハウを手に入れていたことです。このブログは、旅行に関するちょっとしたヒントやガイド、あるいはどこに旅行に行きたいかといったインスピレーションを与えるためのもので、もちろん、そうして旅行のイメージが膨らんだ人はエクスペディアで旅行の予約をすることになるのです。

エクスペディアのソーシャルメディアキャンペーンでは、効果的な『旅の画像』を興味を引くコピーと共に掲載することで、オフィシャルブログの補完をするような位置づけとなっています。Facebookにおけるその投稿を見てみると、それぞれにはキャンペーンのタイトルやスローガンが含まれていることにも気付くでしょう。些細な工夫ですが、キャンペーンを記憶してもらい、ウェブサイトにまた戻ってきてもらえる可能性を高めていると言えます。

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あなたが次に何かをプロモーションしたり、マーケティングやセールスの展開をしたりすることがあるなら、同じテクニックを活用できるでしょう。関連した画像を見つけて、キャンペーンのタイトルやスローガンと組み合わせるだけの簡単なプラスアルファです。

02. Michelle Bridges:12週間の身体改革(業界のエキスパートとして自身を確立する)

Michelle Bridgesは、テレビ番組、Australia’s Biggest Loserに登場したトレーナーとして知られています。彼女は独自に、ダイエットと健康を目的としたフィットネスプログラム(『12週間の身体改革』)を作成しました。しかし、有名であるからといって常にブランドが成功するとは限りません。

では、同プログラムを成功に導いた秘訣は何だったのでしょうか。実は同ブランドは、製品を押し売りするのではなく、その公式ブログで適切なマインドセットを得るためのインスピレーション、運動プラン健康レシピを提供しているのです。読者にとって価値のあるコンテンツを無料で提供し、その画像を広めることで、Michelle Bridgesのチームは、同分野において信頼できるエキスパートとしての地位を確立したのです。

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これと同時に、ソーシャルメディアにモチベーションが上がるような投稿をすることでブログの内容を補完し、読者を引き込むことにも成功しています。やる気が出るような引用、やる気が出るような画像を組み合わせることで、ただ読者にとって意味があるだけでなく、ソーシャルメディアにおいてシェアされやすいコンテンツを作ることにも繋がっているのです。

 

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その他特筆するべきこととしては、画像引用のデザインです。それぞれの引用(あるいはちょっとしたヒント)は、適切な画像とフォントを注意深く選んだ上で配置されており、例えば『汗』や『強さ』、『限界』といったような言葉は適切に強調されています。こうしたテクニックを用いることで、テキストを投稿するだけでもビジュアル的に面白さが生まれ、フォロワーがついクリックしてしまうようなコンテンツが完成するのです。

03. Grammarly(ユーモアと機転で興味を引く)

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文章校正アプリであるGrammarlyですが、they’reとtheirの違いを気にしないようなオーディエンスに対してどのように魅力を高めているのでしょうか。そのヒントは『可笑しさ』です。Grammarlyのブログ投稿では、プロの編集者としての知識に限らず、少し頭を使うような、面白いコンテンツがたくさん投稿されています。例えばドーナッツのスペルはdonutかdoughnutか、あるいは『海賊のような話し方をする方法』といったような投稿もあるのです。

Grammarlyは、面白さやエンターテイメントといったものがソーシャルメディアには求められているということを理解しています。そのため、ブログの面白さやユーモラスな雰囲気を、Facebookに適切な形で強調しているのです。例えば、投稿テキストは短く、興味を引くような画像と一緒に、といった戦略はこの一環だと言えます。長々とした記事を書くのではなく、ある言葉をテーマとして、面白さや思わず唸ってしまうような文章を付け加えているのです。

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GrammarlyのFacebook投稿から分かるのは、常に『印象的で素晴らしい写真画像』のようなものが必要とは限らないということです。ありふれた素材としての画像であっても、テキストと組み合わせることでシンプルながら効果的なコンテンツとなり、興味を引いたり、ときにエンゲージメントを生んだりすることが可能なのです。Grammarlyに倣い、ちょっとした面白いテキストとどこにでもあるような写真を組み合わせたコンテンツでオーディエンスの気を引くことを試してみるのも良いでしょう。

04. Shelter Pet Project(キャラクターを生み出す)

Shelter Pet Projectは、ペットの新しい飼い主を探すペットレスキューセンターです。このセンターでは、何匹かのペットをモデルとしてポスターにし、関心を引いたり、オンラインでの希求力を高めたりすることを狙いとしています。このプロジェクトの公式ブログでは、飼い主が見つかったサクセスストーリーを、ペットのプロフィールとして掲載しています。ここには新しい飼い主の名前、場所、どの保護施設からやってきたか、どうしてそのペットが特別であるか、もしも彼・彼女が言葉を話せたら飼い主についてどんなことを言うか、といったことを載せており、ある意味で深刻な問題に面白い語り口で切り込んでいます。

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Shelter Pet Projectは、擬人化とストーリーテリングのノウハウを熟知しています。ペットを売り込んでいるのが、マーケッターではなく、その新たな飼い主(と、そのペット)になっているのです。ソーシャルメディアを活用する中で可愛らしい写真と”声”を演出し、それをブランドの顔として役立てています。とてもユーモアがあるこの戦略は、ストーリーを語る上でも効果的になっているのです。

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ブランドにおいてキャラクターを生み出してストーリーを語らせる。あなたがペットの良さを伝えようとしているとは限りませんが、自身の製品についてストーリーを語ることはできるはずです。そしてそこに何らかの人格を生み出し、製品自体のユニークな”声”とすることができれば、既存客も見込み客も、それに興味を引かれることでしょう。そうなれば、オーディエンスの記憶に長く残り続けるブランドとなることもできるのです。

Instagramのキャンペーン

05. Frank Body(コンテンツの生成をフォロワーに促す)

Frank Bodyは、コーヒーベースのスキンケア商品を幅広く提供している企業です。たった数年前に開始されたビジネスでありながら、破竹の勢いで数百万ドル規模のベンチャーとなっています。その要因は、同社のThe Daily Grindブログのような、多方面へのコンテンツキャンペーンの展開にありました。このブログを通じて、Frank Bodyは、活躍している女性とのインタビュー、肌の健康を保つためのヒントなどを掲載していますが、中でもユーザー同士でのコンテンツ生成を促す仕組みは妙案です。

Frank Bodyは、それぞれのスクラブ洗顔料に対応したチームに分けて、それぞれのスクラブ洗顔料を応援するユーザーに応援のためのコンテンツを作るように促したのです。一年分の商品を景品とすることでコンテンツはユーザーにより自動生成されることとなり、キャンペーンと広告はオーガニックかつユーザー目線に近いものになりました。

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また、パステルカラーで関連投稿を作り、それが何度も頻出するようにしたことで、キャンペーンの認知度が高まる結果にも繋がっています。一貫したデザインを用いること、魅力的なインセンティブを用意することで、ユーザーは積極的にキャンペーンに参加しやすくなります。

06. Cooksmarts(レビューの信頼性を高める)

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Cooksmartsは、食事のプランを立ててくれるサービスで、料理から煩わしさを取り除くことを目的としています。同ブランドには公式ブログがあり、そこではガイドレッスン記事動画インフォグラフィックといった、ユーザーが知りたいと思うような様々なリソースが確認できます。これをInstagramのアカウントと紐付けることで、シンプルながら洗練されたデザインのグラフィックと組み合わせて、そのレシピやガイドを分かりやすくまとめることに成功しているのです。

しかし最も特筆するべき点は、特定の利用者を取り上げてのレビューでしょう。レビューや『お客様の声』を掲載する企業は少なくありませんが、Cooksmartsはこの価値あるコンテンツをInstagramのポストとして、レビュワーの写真と共に掲載しているのです。

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Cooksmartsの #kichenhero キャンペーンは、利用者のレビューやヒントをInstagramの投稿という形に落とし込んだ好例であると言えます。サービスに満足しているユーザーを、事業の”大使”にしてしまうのです。レビュワー自身の写真を掲載することで『顔』を確認できるため、より信頼できるブランドとしての立場を確立することができます。

07. Headspace(一貫したデザインで強力なブランドアイデンティティを作る)

Headspaceは、メンタルヘルスに関する啓蒙を行う非営利団体であり、サポートサービスを提供しています。また、同団体のアプリは、瞑想のやり方を提供することで、分かりやすく瞑想を取り入れるようにすることを目的としています。このような瞑想やメンタルヘルスに関する主張の中にはセンシティブな問題が関わっていることもありますが、これはオーディエンスに問題に一刻も早く気付いてもらいたいというニーズがあるということでもあります。

Headspaceは、Instagramのアカウントを活用して多くのヒントやリマインダー、瞑想の効能といったものについて触れています。また同時に、分かりやすくミニマルデザインなイラスト・アニメーションを活用することで、メッセージを伝わりやすくしています。

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このInstagramのフィードは美しくデザインされており、とても分かりやすいため、瞑想をすぐにでも始めることができるほどです。大胆な色使い、そしてネガティブスペースが多いことに注目すると、こうしたデザインは目を引くだけでなく、ブランドの『シンプルさ』を強調する役割も担っていることが分かります。プロフェッショナルな写真、イラスト、アニメーションと組み合わせることで、HeadspaceのInstagramのフィードは常にメインのサービスに繋がるものに維持されています。 このように、自社のサービスやブランドのパーソナリティと一致したテキストコンテンツやビジュアルコンテンツを作成することは、とても重要なのです。

Pinterestキャンペーン

08. Homeaway(グラフでデータをまとめる)

Homeawayでは、別荘を貸し出したり、旅行者に安く使ってもらったりするためのリストを作成することができます。Homeawayは同社のブログの3つのカテゴリーとして、「旅行のトレンド」、「一度は行ってみたい場所」、「次の休日のヒント」を設定しており、旅行のヒントやガイド、あるいは休日に行きたい場所について知っておきたいことなどを知ることができるようになっています。情報過多になると読むのが苦痛になり、サービスへの誘導としてはいまいちになりやすいものですが、Homeawayはどのようにしてこの問題を解決したのか見ていきましょう。

その答えは『ビジュアル』です。情報を効率良く伝えられるようにまとめられた図やグラフによって、オーディエンスに伝えたいことを伝えることができます。長く情報が多い記事というのはブログとしては効果的ですが、Pinterestのようなソーシャルメディアにおいては、投稿はできるだけ短く、興味を引くような、そして何より見た目としても面白いものでなければなりません。HomeawayのTravel Infographicのピン(訳注:Pinterestにおける、写真をまとめておくラベルやタグのようなもの)では、旅に関する様々な情報が提供されている他、他の国では新年をどう祝っているかといったこと、秋を楽しむにはどこが一番良いか、あるいは食事のエチケットや旅の予算に関するヒントまで、同社がサービスの対象としている『旅』をする上でのお役立ち情報が満載なのです。

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これを参考にして、長々としたブログの記事や情報過多になりがちな投稿を、分かりやすい図表などにして画像として投稿するということを考えてみるのも良いでしょう。その上では、Pinterestがプラットフォームとして良いかもしれません。Pinterestでは、ユーザーはイメージを拡大することもでき、重要な情報を確実に確認することができるからです。

09. Whole Foods(ビジネスの枠を超える)

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Whole Foodsは、テキサスのオースティンを本拠地とするスーパーマーケットチェーンで、オーガニックフードを専門的に扱っています。そのウェブサイトには日常的に役立つ情報がたくさん掲載されており、これが同社のコンテンツマーケティングの主軸となっています。コンテンツの内容は健康レシピから節約できるショッピングの方法、チリ産のオススメワインのリストなど多種多様。毎日の食卓を考える人々にとっての情報の宝庫となっており、とても便利に利用できるようになっています。

同社が優れているのは、カラフルな写真とブログ投稿の内容を強調したテキストを組み合わせて表示することにより、自社商品を上手に紹介している点です。しかし、そのPinterestアカウントがたくさんのフォロワーを獲得できているのは、レシピや製品の写真によるものだけではありません。Whole Foodsは、キッチンのインテリアデザインやガーデニング、子供用のDIYなどもPinterest上でシェアしているのです。

 

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Pinterestを効果的に使うのなら、Whole Foodsには見習うべき点がたくさんあると言えるでしょう。つまり、ターゲットとしている市場が興味を持ちそうな関連する情報と共に製品をプロモーションするのです。こうしたソフト・セルのアプローチにより、自身のブランドの独自の在り方に基づいた強力なコンテンツマーケティングの戦略を立てていくことが可能になるでしょう。

10. Penguin Random House(新たな角度からオーディエンスと繋がる)

Penguin Random Houseは、毎年何千もの本を生み出している国際的な書店です。同社が発刊するそれぞれの本については様々なマーケティングが行われますが、ブランドとしてのアイデンティティと、出版業界における専門知識も確立することが必要です。では、熱心な読者に対してアピールするには、どうすれば良いのでしょうか。Penguin Random Houseは、その新たな切り口を発見したのです。

例えば、あらゆるタイプの読者やシチュエーションに対して、オススメの本をリストにしてまとめるというのもそうしたアプローチの一環でした。『外で読むべき30の本』や、『11の最悪な父親のフィクション』、『忙しい人のための15の短い本』などです。また、著者へのインタビューや書き物をする上でのヒントなどを掲載したブログ記事も投稿しています。これは、本を読む人は往々にして書き物をすることにも興味があるからです。

このアプローチは、同社のPinterestのアカウントではより顕著に見られます。様々なジャンルやシチュエーションの本をまとめることにより、Penguin Random Houseは出版業界全体に触れながら、本が好きな人たちの興味に訴えかけることに成功しているのです。もっともフォローされているPinterestのまとめは、Words to Live By(共に生きる言葉)で、このまとめでは文学の美しい引用を読むことができます。

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この『まとめ』では、『引用』を用いた画像は人気が出やすくシェアされやすいということを利用し、フォロワーとのエンゲージメントを生んでいます。そして何より、適切なオーディエンスにとって意味があり、興味をそそるような内容であるコンテンツになっているのです。

最後に

こうした例から分かるのは、コンテンツをプロモーションするためのグラフィックデザインのために大金を掛ける必要はないということです。効果的にソーシャルメディアを用いてキャンペーンを展開するために必要なのは、ただシンプルに、ブランドのイメージを表すようなものであるべきであるということ。テキストと画像を組み合わせたり、色々な表現を試したりして、何よりもデザインを楽しむことを忘れないようにしましょう。あなたが楽しめば、それだけオーディエンスも楽しんでくれますし、それが成功するブランドへの確かな一歩にもなるのです。

デザイン作成の切り札