大切なメッセージを伝える場合、「ビジュアル」という要素を抜きにして、効果的なコミュニケーションを考えることはできません。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによれば、情報の伝達において、「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」は、それぞれ「7・38・55」の割合で受け手に影響を与えるといわれます。つまり、言葉で伝えることができる情報のインパクトがわずか7%であるのに対し、「見る」ことで伝達できる情報はなんと55%にも上るのです。
この記事では、直感的にメッセージを伝えるインフォグラフィックを作成・活用し、ビジネスや教育などに役立てるために知っておきたい5つのポイントを紹介します。
複雑な内容を、グラフィックを用いて直感的にわかりやすく伝えるインフォグラフィックは、Webとの相性もよいことから、近年ますます利用が広まっています。インフォグラフィックとは、データや情報などを、目で見て直感的にわかりやすい情報として伝えるツールで、身近な例としては地下鉄の路線図や、道路標識などがあります。また、プレゼンテーション用の資料もインフォグラフィックのひとつです。
メッセージをわかりやすく伝え、発信者の評価を高めてくれるインフォグラフィックですが、効果を発揮するものを作成するには、あらかじめ情報を整理しておく必要があります。ここでは、以下の5つのポイントに沿って、「受け手に響く」インフォグラフィックをデザインするためのコツを紹介します。
インフォグラフィックを作成するための最初のステップは、「誰に向けて何を伝えるか」という意図を明確にすることです。これは、情報を抽象化して表現するインフォグラフィックの核とも言える重要な作業です。一言で説明できるようなテーマとターゲットを設定しましょう。
テーマとターゲットが決まったら、伝えたい内容のうち、どの情報を、どのような切り口で取り上げるのかを判断します。すべての情報を取り上げようとすると、内容が平板になり、何が重要なポイントなのか伝わりにくくなります。思い切って取捨選択しましょう。判断基準は「テーマに沿ったものかどうか」です。重要ではあるけれどテーマが違うデータは、改めて別のインフォグラフィックで取り上げるのもよいでしょう。
2で洗い出した情報を紹介する順序を決めます。順番を変えるだけで意図が異なって伝わってしまう場合があるので、最終的な結論に向けて、段階的に理解が深まるように情報を整理して配置しましょう。たとえば起承転結や比較といった構成も考えられます。また、箇条書きで情報をフラットに紹介するという方法もあります。こちらをクリックすれば、さまざまな構成例を確認することができます(会員登録が必要です)。
インフォグラフィックは、ビジュアルを使って直感的に情報を伝達する手法です。このため、デザインは非常に重要な要素になります。そして、ここがデザイナーの腕の見せどころでもあります。印象的なグラフィックは、わかりやすいインフォグラフィックを作成する場合、不可欠と言っていいでしょう。また、データを文字で詳しく説明するかわりに、チャートやグラフを使えば一目瞭然です。
デザインに自信がないという場合でも問題ありません。Canvaには、専属のデザイナーが作成したプロフェッショナルなテンプレートが豊富に用意されています。
インフォグラフィックを作成する場合、どうしても情報を盛り込みたくなるものですが、できるだけシンプルなデザインを心がけ、情報のエッセンスだけを紹介するようにしましょう。そうすることで、受け手の興味が散漫にならず、意図したメッセージを伝えやすくなります。
豊富なインフォグラフィックのテンプレートから、好きなデザインを選択します。また、ゼロからデザインすることもできます。
素材ライブラリーからグラフィック要素を追加します。Canvaでは、1億点を超えるアイコン、イラスト、写真から選択することができます。オリジナルの素材を使う場合は、アップロードできます。
色やフォント、背景などをカスタマイズしましょう。
テキストを追加・変更して、あなた自身のインフォグラフィックを作りましょう。
完成したインフォグラフィックを印刷します。また、データを共有することもできます。
豊富なインフォグラフィックのテンプレートから、好きなデザインを選択します。また、ゼロからデザインすることもできます。
素材ライブラリーからグラフィック要素を追加します。Canvaでは、1億点を超えるアイコン、イラスト、写真から選択することができます。オリジナルの素材を使う場合は、アップロードできます。
色やフォント、背景などをカスタマイズしましょう。
テキストを追加・変更して、あなた自身のインフォグラフィックを作りましょう。
完成したインフォグラフィックを印刷します。また、データを共有することもできます。
直感的に情報を伝えるインフォグラフィックをデザインする場合、グラフやチャートを効果的に使いたいものです。Canvaなら、簡単にセンスのいいグラフを作成できます。棒グラフ、折れ線グラフ、スタイリッシュな円グラフなどのさまざまなスタイルが用意されており、もちろん色もカスタマイズ自由。思わず目が惹きつけられる魅力的なグラフを作成できます。
インフォグラフィックに使う色は、メインカラー、サブカラー、アクセントカラーを決め、それ以外の色を使わないほうが、スタイリッシュで、視認性の高いデザインに仕上がります。Canvaのテンプレートは、あらかじめ最適な色彩をデザイナーが設定しているので、配色について頭を悩ませる必要はありません。
手持ちのロゴをレイアウトで使いたい場合は、デザイン画面でデータをアップロードして、配置したい場所にドラッグアンドドロップしてください。ロゴデータを作成したい場合は、Canvaのロゴ作成ツールを使えば簡単に作成できます。さらに、Canva Proを使用すれば、アップロードしたブランドロゴから、ブランドカラーを抽出したオリジナルのカラーパレットを作成することもできます。
できあがったインフォグラフィックは、メールやSNSでデータを共有することもできれば、自分で印刷することもできます。また、デザイン画面から直接、高品質な印刷を発注することも可能です。
印刷を発注するには、デザイン完了後、右上の [インフォグラフィックを印刷] ボタンを押し、上質紙やデラックス紙などの用紙オプションや、マットや光沢などの仕上げのオプションを選択するだけです。あとは、発送されるのを待つだけ。通常、注文から3~5日でお届けしますが、エクスプレス便を選べばすぐにお手元にお届けします。
費用はかかりません。無料アカウントに登録するだけで、Canvaのテンプレート、デザインツール、デザイン素材を使うことができます。有料のプレミアム素材も、1回につきわずか1ドルです。
デザイン画面右上の [インフォグラフィックを印刷] ボタンの右脇にある [∨] マークをクリックすれば、SNSやメールで共有するためのリンクが表示されます。
デザイン画面右上の [インフォグラフィックを印刷] ボタンの右脇にある [∨] マークをクリックしてください。下のほうに、[埋め込む] というメニューがあるのでクリックすれば、埋め込み用のリンクが生成されます。
簡単に共同作業できます。他の人もデザインを編集できるようにするには、デザイン画面右上の [共有] ボタンをクリックし、表示されたメール送信画面で [編集するリンクを共有] に設定すれば、受け取った人がCanvaの個人アカウントを使ってデザインを編集できるようになります。
共同編集せず、インフォグラフィックデザインを確認してもらうだけなら、上記のメール送信画面で [表示するリンクを共有] を選択してください。
高木 和子