最終更新日 : 2026年6月16日
領収書は、取引において代金を受け取ったことを証明するために、受け取った側が発行する書類です。領収書を作成する必要がある人の中には、領収書の正しい書き方を知りたい方、または知っているけれど再確認したい方がいるのではないでしょうか?
本記事では、領収書の作成が必要な方に向けて、領収書の書き方、必須項目、もらう意味、領収書を作成する上でのルール、無料で使える領収書テンプレート、そして2023年10月より導入されたインボイス制度により、領収書の書き方がどのように変化したのかすべて解説します。領収書を作成したい方はぜひお役立てください。
領収書は以下の7つの項目を必ず記載する必要があります。これは手書きの領収書の場合も、電子領収書の場合も同様です。以下ではそれぞれの必須項目の書き方について解説します。
領収書には日付が必須です。日付なしの領収書にならないためにも、日付の記載は確認しましょう。基本的には取引が行われた(代金を受け取った)日を書きます。日付の書き方は、西暦・和暦どちらでも問題なく、略さずに書きましょう。
宛名には代金を支払った人や企業の名前を書きます。場合によっては「上様(うえさま)」と書いても業種によっては認められるケースがありますが、税務処理において正式な記載方法ではありません。会社であれば会社名、個人事業主であれば個人名を書きましょう。
※上様とは、領収書に会社名の代わりに記載する方法。すぐに書けるため会社名が長い時や忙しい時に使われている言葉。
金額を書く際にはルールがあります。まず金額の先頭には¥(円マーク)もしくは「金」をつけます。そして3桁ごとに「,」で区切り、最後に金額の末尾に「※」「-」「也」などをつけて締めくくります。末尾の締めくくりをこのようにするのは、後から0を付け足すなどして金額の改ざんができないようにするためです。
領収書の但し書きとは、領収書の金額が具体的に何に使用されたのかを説明するものです。一般的に語尾に「として」をつけるのが基本で、「但、○○代として」と記載します。
この但し書きに「お品代」が使われるケースがあります。経費計上ではこの書き方でも使えますが、お品代では具体的な内訳が分かりづらいという理由から、できるだけ詳細を書くことが推奨されています。「備品代」「作業代」も同じように具体的に記載しましょう。
また品目(種類)や使用用途が複数ある場合は、代表的なものだけを記入するだけで構いません。以下は領収書の但し書きの書き方例です。
2023年10月より導入されたインボイス制度により、領収書等を適格請求書として利用する場合は、内訳の欄を詳しく書く必要があります。上記の例のように、軽減税率(8%)の対象品目と標準税率(10%)の対象品目をそれぞれ記載します。
領収書の発行元がわかるように以下の情報を記載します。
また発行者欄に重なるように印鑑をするケースが一般的です。押印することにより発行元の信頼性の向上に繋がりますが、必須ではありません。また、インボイス制度開始以降は、この発行者の欄に適格請求書発行事業者の登録番号を記載する必要があります。
収入印紙にはルールがいくつかあります。税抜5万円以上の領収書には、収入印紙を貼って消印(割印)を押す必要があります。つまり、税抜4万9,999円の領収書までであれば、収入印紙は不要です。領収書に収入印紙を貼るのは、発行する側の義務です。
ただしPDF・メール送信・FAXなどで受け取った場合には、印紙は必要ありません。また、クレジットカードなど現金を伴わない場合も収入印紙は不要です。
印紙の金額は、以下の通り、全体の金額が上がるごとに変わります。金額に応じて正しい印紙を貼るようにしましょう。
以下は、印刷してすぐに使えるCanvaの領収書テンプレートです。Canvaがあれば手書き領収書も電子領収書も作り方は簡単です。
テンプレートを印刷して手書きで記入する、またはテンプレートをCanvaz上で編集してダウンロードするだけ。以下のテンプレートはクリックするとすぐに使えますので、ぜひご利用ください。
領収書を適格簡易請求書として扱うには、以下の記載項目をクリアしている必要があります。先ほど紹介した従来の領収書の項目に以下の2つの項目が追加されます。早速、どのような項目なのか見てみましょう。
発行者の記載欄には、適格請求書発行事業者の氏名または名称、そして登録番号(税務署に認められた適格請求書発行事業者に発行される番号)を記載します。登録番号はローマ字のTと13桁の数字で構成されています。
税率ごとに合計した取引の額を、税抜きまたは税込みで記載します。軽減税率8%と標準税率10%で区分して、それぞれの税抜または税込価格を記載します。
例えば、軽減税率の商品1万円と標準税率の商品2万円を購入した場合は、以下のような記載になり、合計金額は32,800円となります。
領収書とは、金銭のやりとりを伴う取引を証明するために発行される書類です。取引の証拠として、発行日、金額、取引内容、発行者の名前などが記載されており、支払いが完了したことを示します。
領収書は、税務申告や会計処理において必要な書類で、個人や法人問わず正確な記録として保管されるべきものです。
領収書の発行にはさまざまな目的があります。1つ目が、代金の受け渡しが行われた事実を証明し、取引の記録を残すことです。これにより、「支払った」「支払っていない」といった取引先や顧客とのトラブルを防ぐことができ、二重請求や過払いを回避できます。
2つ目が、領収書があることで後日の確認や税務処理がスムーズに進みます。個人事業主や法人が確定申告や経費計上をする際だけでなく、税務調査に対して売上金や経費を証明するために領収書が使えます。そして3つ目は、企業が社内での内部不正を防ぐためにも、領収書は欠かせない存在です。例えば社員が出張した際に、出張と関係ない費用を経費として申告したとしても、領収書の提供を義務付けることで、不正な経費の申告ができないようになります。
領収書は、代金を支払った人は代金を受け取った人に対して領収書の発行を請求できます。つまり、領収書を求められると領収書を発行する義務が生じます。一方で、代金を受け取る側が領収書の発行を拒否する場合、代金を支払う側は代金の支払いを拒否することができます。
ただ、クレジットカード決済の場合、原則として領収書は発行されません。これはクレジットカード決済時に、金銭の授受が行われているわけではないため、代金を受け取る側に領収書の発行の義務が発生しないからです。
領収書、レシート、領収証はどれも取引の証明書ですが、それぞれ用途や内容が異なります。領収書は、ビジネスや正式な取引において、取引の詳細を明確に記載する文書です。
領収証という言葉も領収書と同じ意味で使われることがあり、大きな違いはありません。ただ厳密には、書類か証書かの違いがあります。
そしてレシートは、主にレジで発行され、日常的な買い物の記録を簡潔に示したものです。領収書とレシートの大きな違いは、記載内容に「宛名」があるかないかになります。
領収書の保存期間は、原則として7年間、個人事業主は5年間です。管理方法には決まりはありませんが、領収書の保管ができていないと、税務署から要請があった場合に、経費の証拠として領収書を提出できなくなります。
保管方法としては、紙の領収書をファイルなどに整理して保管する方法と、電子帳簿保存法に基づきスキャンしてデジタル保存する方法の2通りがあります。自分にあった方法ですぐに見つけられるよう適切に保管しましょう。
領収書を作る際に必要なものは、手書きの場合と、電子で作成する場合で異なります。電子の場合はパソコンやスマホがあれば、Canvaのテンプレートなどのテンプレートを使って簡単に作成できます。
一方で手書きの場合は、領収書の用紙、印鑑、そして金額が5万円以上の現金取引の場合は収入印紙を用意しましょう。領収書の用紙は100円ショップや文房具店などで入手できます。収入印紙は、郵便局だけでなくコンビニでも購入可能です。
個人事業主が領収書を作成するときは、法人が領収書を作成するときと変わりません。領収書には必ず発行日や宛名を正確に記載しましょう。収入印紙が必要な金額(5万円以上)の領収書には、所定の収入印紙を貼付することを忘れないようにしましょう。また基本的に、領収書の作成に印鑑は必須ではありません。押印がされていなくても必要項目が正しく記載されていれば領収書としての効力を持ちます。ただし押印が必要な場合は、屋号がある場合は屋号の印鑑を、屋号がないときは個人名の印鑑を使っても問題ありません。
本記事では、領収書の作成が必要な方に向けて、領収書の書き方、必須項目、領収書を作成する上でのルール、無料で使える領収書テンプレートなどをご紹介しました。オリジナルの領収書を作成したい方は、Canvaのテンプレートをぜひご活用ください。
A. 領収書の記載事項には、発行日付、宛名、金額、但し書き、内訳、発行者があります。また金額が5万円以上の場合には収入印紙が必要です。法人では、社判や押印を行うことが一般的です。
A. 領収書は手書きでなくても問題ありません。パソコンやレジで発行されたものでも、法的に有効です。必要な項目が全て記載されており、記載内容に改ざんがなければ、手書きでもパソコンでも作成されたものでも構いません。電子帳簿保存法に基づく要件を満たしていれば、電子領収書も「領収書」としてみなされます。
A. 領収書に印鑑が推されていることは法律上必須ではありません。印鑑の有無に関わらず、必要な項目が全て記載されていれば、領収書として有効です。ただし、特にビジネスの場面では、押印があることで領収書としての信頼性が高まります。
A. 個人事業主が発行する領収書も、基本的には法人の場合と同じです。注意点としては、領収書には屋号のみではなく、屋号と個人名を必ず記載しましょう。 屋号がない場合は個人名のみの記載でも問題ありません。
A. 領収書の宛名に「上様」と記載することは可能で、領収書として認められます。しかし適切な宛名ではないため極力避けた方が良いです。特に会社や事業者に対する取引では、受取側の社名や名前を明記するのが一般的です。
A. 領収書に記載された金額が5万円以上の場合、法人・個人の関係なく収入印紙が必要です。ただし、クレジットカードや銀行振込など、非現金取引の場合は印紙の貼付が免除されます。現金での受取がある場合には、金額に応じて収入印紙を貼ることが求められます。
A. 領収書の再発行は可能ですが、注意が必要です。同じ取引に対して複数の領収書が発行されると、税務上の混乱が生じる恐れがあります。そのため再発行した領収書には必ず「再発行」と明記し、発行日なども記録するようにしましょう。
A. 宛名なしの領収書は法的には無効ではありませんが、税務署や経理上の証拠としては不十分になる可能性があります。また会社によっては領収書としてみなされない可能性もあります。そのため、領収書をもらう際には宛名が記載されていることを確認しましょう。
A. インボイス制度において、登録番号が記載されていない領収書は、取引相手が仕入税額控除を受けられない可能性があります。登録番号は適格請求書発行事業者であることを示すために重要です。取引相手に迷惑をかけないためにも、インボイス領収書には必ず登録番号を記載するようにしましょう。
A. 領収書の宛名を受取側が自分で記入することは、文書偽造とみなされるため、原則として自分で書くことは避けましょう。これは宛名だけでなく、日付や但し書きなども同様です。
A. 個人事業主も取引の証拠として領収書が必要です。ただし、金額や取引内容、発行日など、必要な項目が含まれている場合はレシートでも代用できます。確定申告時や税務調査の対応でも、領収書がなくてもレシートがあれば経費として処理されます。
A. 「領収書在中」は、郵便や封筒に領収書を入れて送付する際に、封筒の表に記載して使用します。これは、受取側に封筒の中に領収書が入っていることを示すためです。特にビジネス取引や会計処理をする際に、受取側が書類の確認をスムーズに行えるようにするために使われます。
A. お金をもらう側が発行する領収書には、受取日、金額、支払い内容(例えば「○○代金として」)、受取人の名前または会社名、そして「領収書」のタイトルなどを書きましょう。金額の改ざんを防ぐために、金額の先頭には「¥」や「金」を、末尾には「※」や「−」をつけます。
A. 領収書はメールで送ることが可能です。電子領収書は法的にも有効です。必要事項が記載されていれば、税務処理上は領収書として有効であるとされています。ただメール送付の場合、PDFなどの改ざんされにくい形式で送るのが一般的です。